国内 NEW HORIZONS Webinar 第1回目に、京都大学大学院医学研究科システム神経薬理学教室の後藤明弘特定准教授を講師としてお招きしました。nVista miniscopeを使った睡眠と記憶の定着についての研究についてお話し頂きます。
記憶は学習後まず海馬で保存されますが、その後皮質で長期的に保存されると考えられています。この過程は「記憶の固定化」として知られています。記憶に睡眠が重要であることは知られていましたが、記憶の固定化における睡眠の役割は細胞レベルでは明らかではありませんでした。そこでまず、記憶の細胞レベルの現象である「シナプス可塑」を操作する新たな光遺伝学を開発し、学習後の睡眠中に海馬と前帯状皮質でシナプス可塑がおきていることを示しました。さらにnVistaによるカルシウムイメージングを行うことで、それらのシナプス可塑により形成される神経活動も明らかにしました。この研究により、記憶固定化の初期における睡眠の意義を細胞レベルで明らかにしました。
参考文献:Goto A et al. (2021) Stepwise synaptic plasticity events drive memory consolidation. Science 374(6569) 857-863. Key words: 記憶の固定化、睡眠、シナプス可塑、カルシウムイメージング、光遺伝学
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